博士前期課程

神経科学領域

神経科学領域イメージ

ニューロンの軸索と樹状突起が作るシナプスでの神経伝達物質の受け渡しを機能素子とし、多数のニューロンがシナプスを介して神経ネットワークを構成することによって脳の機能が営まれます。従って、脳の機能を解明するためには、ニューロンが作るシナプスから神経ネットワークに至る多面的なアプローチが必要となります。神経科学領域では、6つの研究グループが分子から構造、そしてシステムに至る様々な観点から複雑な神経機能の解明に取り組んでいます。

実験手法としては、分子生物学、細胞生物学、生化学、解剖学、電気生理学、数理モデルなどに関する手法を用いています。また、実験対象も、マウス、ラット、サル、そしてヒトと多岐に渡っています。具体的な研究内容としては、イオンチャネルなどの機能分子の構造、神経機能の基盤となる神経ネットワークの形成機構、脳の主たる興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸に注目した脳の構造と機能、モチベーションと報酬期待及び行動決定の脳内情報処理、脳機能回復メカニズムなどについて研究しています。

大学院教育に対するニーズの多様化に対応するために、感性認知脳科学基礎論として、神経科学だけでなく、行動科学、感性科学に関する包括的な講義によって、基礎知識を幅広く体系的に習得します。合わせて、基礎実習として、実験技術の基礎と応用についても学びます。それらを踏まえて、神経科学特別研究として、複数の教員の指導のもと、修士論文の作成に取り組みます。これらの講義、実習、特別研究を通して、神経科学を基盤とする様々な分野で活躍する高度職業人や、脳の発達と再生、高次機能の基盤分子と機能、脳機能の情報処理機構などについて第一線の研究を推進できる研究者を養成します。

研究題目

  • モチベーション・報酬期待と行動決定の脳内情報処理機構
  • 胎生期マウス大脳皮質のグルタミン酸作動性ニューロンに及ぼすX線照射の影響
  • 神経回路形成におけるモノアミンの機能解析
  • 電子顕微鏡像によるタンパク質三次元構造解析
  • 手の巧緻動作を担う皮質脊髄路の分子基盤