博士後期課程

感性情報学分野

感性は誰しもが持っていながら未だ明らかにされない科学領域です。感性情報学分野では、モノづくり、コトづくりのプロセスにおいて、またモノやシステムを経験する際に非意識的に活動する人間の「感性」というプロセスの解明に通じる研究の基礎を学び、その活用を実践することを目指します。研究対象は、デザインをはじめとする創造的行為が関わるプロセスの全てであり、「こころ」の時代における創造行為やモノを通じた社会コミュニケーションの理論的サポートとなることが期待されています。

特に本分野では感性情報学、感性環境心理学、感性情報設計論について学びながら、人間の持つメンタルイメージの形成メカニズムを明らかにし、「感性とは何か」「感性のはたらき」及び「感性と創造性」という、こころのメカニズムのなかでも最も魅惑的かつ挑戦的な領域に迫ります。研究は、インタフェース、情報デザイン、プロダクト、ユニバーサルデザインなどに関わる評価や方法から、マーケティング技術、医療技術、マネージメント、技術開発、鑑賞行動などの分野までを対象にしています。そのため、デザイン・美術などの芸術系、ロボット・インタフェースなどの工学系の各分野と密接なつながりを持ちつつも、分野横断的な研究を志向しています。

  1. コースワーク:学際的、国際的視点に立って、人間のこころの創造力の基である「感性の働き」に関連した融合的研究課題について多方面の知識と専門技術を学び、社会で応用できる実践力と組織で複合的問題を解決する指導的牽引力を備えた研究者・教員を養成します。また研究の中で外国語に精通するカリキュラムを提供し、国際学会、国際プロジェクト、海外交流プログラムなどを通じて実践的な教育を行います。
  2. 育成する人材:研究者といえども、デザインや製品開発などの実務に通じる、まさに文理融合横断的な能力を持つ研究者・教育者を育成します。修了生は大学教員や研究員として社会の各方面において「感性の科学」研究を実践しています。
  3. 修了生の進路:博士(感性科学)修了者は、筑波大学、北海道大学、千葉大学、筑波技術大学、工学院大学、東京工科大学、首都大学東京、北京理工大学、公立はこだて未来大学、札幌市立大学、アイントホーフェン工科大学(オランダ)、長崎総合科学大学、芝浦工業大学、千葉工業大学、弘益大学(韓国)、広島国際学院大学、滋賀県立リハビリテーションセンター、ロレアルジャパン、室蘭工科大学、産業技術大学院大学、他で教職・実務を勤めている。

研究題目

  • 感性情報アプローチによるサイバースペースのための学際的デザイン
  • Evoked Metaphor を用いたデザイン方法の構築
  • 高齢者の特性や利用状況に適合した情報通信機器のあり方
    オフィス空間におけるタンジブル電子デバイスの感性評価
  • 終末期におけるリハビリテーションの全体像把握を目的とした作業療法士・理学療法士が記載するカルテの用語分析
  • 運転中のドライバーの感性
  • 創造活動における脳活動の特徴と教育による差異
  • 感性情報による設計と評価の支援
  • 音によるフィードバックのタイミングが操作パフォーマンスに与える影響